保険会社50社の売上高や利益をランキングして分かったこと（損保編）

　

　先日保険会社50社の売上高や利益をランキングして分かったこと（生保編）を公開して、生命保険会社の売上高（保険料等収入）や当期純利益について簡単な分析をしました。その際、スクリーンショットを添付したのですが、実際にその場でランキングをソートできた方が説明しやすいと考え、以下の通りランキング・スクリプトをページに埋め込んでみました。

　各項目をクリックすれば、指定したランキングが一覧表示されます。対応する財務指標は以下の通りで、生命保険会社別・損害保険会社別に絞り込むこともできます。

• 売上高（※生命保険会社は「保険料等収入」、損害保険会社は「正味収入保険料」）
• 営業利益（※生命保険会社は「基礎利益」、損害保険会社は「保険引受利益」）
• 経常利益
• 当期純利益
• 純資産
• 総資産
• 支払余力（※ソルベンシー・マージン比率。財務健全性の指標）

　そのうちブログパーツ？として、カスタマイズ可能な形で配布するかもしれません。

　今回は損害保険会社の決算について簡単に分析してみます。

　まずは保険会社比較ランキング(格付/売上/利益)の「リアルタイムソート」の「売上高順」と「損害保険会社」を選択します。（ランキング・スクリプトで実際に確認できます）

　この結果、損害保険会社の売上高（正味収入保険料）ランキングは、１位が東京海上日動火災保険、２位が損害保険ジャパン日本興亜、３位が三井住友海上火災保険ということが分かりました。東京海上日動火災保険が2.9兆円と、損害保険ジャパン日本興亜の2.2兆円を圧倒しています。


　意外だったのは、生命保険会社の売上高（保険料等収入）３位の明治安田生命保険が3.4兆円と、損害保険会社１位よりも多い状況にあることです。ここまで生保と損保に規模の差があるとは思いませんでした。

　次に当期純利益を見てみます。「当期純利益」をクリックします。（ランキング・スクリプトで実際に確認できます）
　１位が東京海上日動火災保険、２位が三井住友海上火災保険、３位が損害保険ジャパン日本興亜でした。


　東京海上日動火災保険が、当期純利益でもズバ抜けています。主要指標の多くで東京海上日動火災保険が1位ですし、信用格付け（格付評点）が高いことに納得です。

　意外だったのは、損害保険業界の利益があまり多くないことです。
　生命保険会社の当期純利益１０位はソニー生命保険で425.2億円ありますが、損害保険会社の１０位の朝日火災海上保健は10.3億円と比べものになりません。ちなみにソニー生命保険の当期純利益425.2億円ですが、損害保険会社4位のあいおいニッセイ同和損害保険の当期純利益394.8億円よりも多くなります。

　なお、全て2014年度（2015年3月期）の公表数値です。ランキング・スクリプトでも手軽に確認できるので、様々な指標のランキングを確認していただければ幸いです。

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