【追記あり】投信積立で1％還元（2018年10月27日～2022年8月31日）｜楽天証券＆楽天カード

　

　楽天証券が投信積立での楽天カード決済を10/27より開始します。楽天証券で積立可能な全ての投資信託（約2,500種類）が対象で、積立額の1％の楽天ポイントが貯まります。
www.rakuten-sec.co.jp/web/info/i...

　楽天証券では、ノーロードのインデックス投信を数多く取り扱っていますが、驚くべきことにそれらについても1％ポイント還元の対象だということです。


　例えば、「ｅＭＡＸＩＳ Slim 先進国株式インデックス」の信託報酬は年0.1177％（税抜0.109％）です。
　「ｅＭＡＸＩＳ Slim 先進国株式インデックス」の信託報酬内訳は税抜ベースで、

• 委託会社　年0.0445％（*三菱UFJ国際投信）
• 販売会社　年0.0445％（*楽天証券）
• 受託会社　年0.02％　（*三菱UFJ信託銀行）

なので、楽天証券の取り分は年0.04806％（税抜0.0445％）しかありません。楽天カード決済をすると1％還元されるので、単純計算で0.95194％（＝1％－0.04806％）のマイナスが生じます。楽天カード決済の増加と共に、楽天ポイントの負担も増えるので、楽天グループ全体で見るとマイナス幅が増加します。経済合理性を考えると、あり得ないくらいの大盤振る舞いと言えます。少なくとも他社は追随することは非常に困難だと思われます。

　もちろん楽天も損する取引をする訳がありません。楽天ポイントと楽天カードを中心とした楽天経済圏の拡大が念頭にあるのは間違いありません。1％近くのマイナスが生じても、なおメリットがあるからポイントを付与するのでしょう。ただ、9月から開始する丸井グループのtsumiki証券が、エポスカード決済の積立投信に対して同様にポイントを付与しますが、販売会社（tsumiki証券）の取り分を超えてまでポイントを付与する可能性が低いことを考えると異例と言えそうです。
　楽天カードで決済できる投信積立は、特定口座や一般口座に加え、NISAやつみたてNISAも対象です。上記のtsumiki証券が、つみたてNISA限定で、しかも取扱が4商品だけであることを考えると、選択肢の広さも楽天証券が圧倒していると言えます。

　また、楽天カードの下記プレスリリースを読む限り、付与される楽天ポイントは期間限定ポイントではなく通常ポイントのようです。
www.rakuten-card.co.jp/corporate...

　通常ポイントであれば、現金化することも可能なので非常に使い勝手が良いと思われます。
　注意点としては、楽天カード決済が月100円～5万円（1円単位）に制限されることです。なお、つみたてNISAは年40万円まで購入可能ですから月々の最大積立額は33,333円（≒40万円÷12ヶ月）となるので、月5万円におさまります。

　現在、特定口座（カブドットコム証券）とつみたてNISA（みずほ銀行）で積立投信を毎月行なっていますが、楽天証券のメリットが圧倒的なので、そう遠くない時期に楽天証券へ乗り換える可能性があります。ただし、つみたてNISAについては9/30までに一連の手続きをする必要があるので、変更するのであれば翌年以降になると思います。

　それにしても楽天ポイントと楽天カードを中心とした楽天経済圏の勢いは凄いですね。不安視されている携帯事業についても、楽天モバイルと同様の手法でシェアを伸ばしていく可能性がありそうです。
　

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