送金手数料無料の「Money Tap」アプリ

　
　SBI Ripple Asiaが銀行送金アプリ「Money Tap（マネータップ）」の提供を10/4より開始しました。なお、SBI Ripple AsiaはSBIホールディングスの子会社で、仮想通貨で用いられているブロックチェーン技術等を活用したサービスを手掛けています。
www.sbigroup.co.jp/news/2018/1004_11291.html

　「Money Tap」はスマホアプリで、銀行口座から24時間365日リアルタイムかつ簡単に送金できるサービスです。現時点で「Money Tap」が利用できる金融機関は以下の3社です。

1. 住信SBIネット銀行
2. スルガ銀行
3. りそな銀行

　上記金融機関において「Money Tap」アプリを使えば、自行内はもちろん、他の2つの金融機関宛ての送金手数料が無料となります。ただし、他行宛て送金手数料が無条件で無料なのは住信SBIネット銀行だけで、りそな銀行は2019年3月31日まで（それ以降は54円）となっています（スルガ銀行の無料期間は不明）。
www.netbk.co.jp/wpl/NBGate/i900500CT/PD/corp_ne...
www.surugabank.co.jp/surugabank/kojin/topics/18...
www.resonabank.co.jp/about/newsrelease/detail/2...

　「Money Tap」アプリの制約として、送金は1回3万円、1日10万円までとなっていることに注意が必要です。また、アプリを利用する際、初回にSMS認証が必須です。

　面白いのが、振込先がアプリを利用していなくても送金可能ということです。更に、振込先の銀行口座番号が分からなくても、携帯電話番号やQRコードで送金可能。送金するにあたっての壁が低いというのは素晴らしいですね。

　ところで、「Money Tap」は、61の金融機関が加盟する「内外為替一元化コンソーシアム」向けに開発されたアプリで、今後は利用可能金融機関を順次増やしていくようです。
www.sbigroup.co.jp/news/2018/0307_11012.html

　「内外為替一元化コンソーシアム」には、三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行、みずほフィナンシャルグループ、ゆうちょ銀行などのメガバンクも加盟しているので、今後さらに利用できる金融機関が増えて利便性がアップする可能性があります。24時間365日無料で送金できるサービスであれば、対応する金融機関が増えるにつれて利用者も爆発的に増えるでしょうし、送金手数料が無料ではなく1回50円前後であっても普及すると思われます。個人的に物凄く期待したいサービスです。

　ただ、「Money Tap」については手数料を無料にすることで、どうやって収益を上げていくのかよく分からないところがあります。それとも1回50円前後であれば収益が出るのでしょうか。現在の送金に関するシステムを「Money Tap」に置き換えるのであれば多大なコスト削減が見込まれますが、おそらく複数の送金システムを併存させるものと思われますし…

　導入する金融機関にメリットがなければ、今後普及するかどうか難しいような気がします。便利であることは確かですが、その将来性についてはやや疑問が残るところです。
moneytap.jp/

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