退職金の官民格差・民民格差

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退職金の税金を公開。

　オンラインで退職金の税金を簡単計算（所得税・住民税）。退職金をもらえない場合や退職金の相場、支給方法、退職金専用の定期預金等についても情報提供中。
　

「最速資産運用」運営者より：

　本日退職金の税金を公開しました。退職金の計算ツールがメインで、退職金に関する各種統計データをまとめています。

　取り上げた統計データの中で印象的だったのは、退職金の支給額に関するものです。一覧表示することにより、公務員と民間企業の格差、大企業と中企業との格差が明白になります。

　以下に退職金の税金の「退職金の相場」より抜粋します。

会社都合退職

勤続年数	10年	15年	20年	25年	30年	備考
公務員	796.8万円	927.1万円	1,738.3万円	2,484.8万円	3,467.3万円	応募認定退職＋勧奨。
大企業	297.5万円	547万円	877.6万円	1,316.4万円	1,804.2万円	大学卒。総合職。
	204.1万円	374.7万円	594.5万円	921.5万円	1,348.8万円	高校卒。総合職。
中小企業	168.1万円	312.5万円	508.9万円	742.4万円	1,020.1万円	大学卒。
	121.8万円	226.2万円	374.7万円	547.9万円	759.3万円	高校卒。

自己都合退職

勤続年数	10年	15年	20年	25年	30年	備考
公務員	264.0万円	551.5万円	967.2万円	1,452.9万円	1,822.2万円
大企業	－	－	－	－	－	統計データなし。
中小企業	124.2万円	242.5万円	415.4万円	638.2万円	899.9万円	大学卒。
	89.5万円	175.3万円	306.1万円	468.8万円	655.0万円	高校卒。

公務員「平成25年度 表２ 勤続年数別退職手当受給者数及び平均退職手当 常勤職員」より作成大企業「２０１４年９月度 図表１ 標準者退職金の支給額および支給月数─総額─」より作成中小企業「平成26年 【表４】モデル退職金」より作成

　また、就労条件総合調査｜厚生労働省の「平成25年_就労条件総合調査　退職給付（一時金・年金）の支給実態」においては、「学歴・職種、勤続年数階級、企業規模別会社都合退職者１人平均退職給付額」「学歴・職種、勤続年数階級、企業規模別自己都合退職者１人平均退職給付額」という統計データが公開されています。
　勤続年数の区分が上記と異なりますが、企業規模が大きいほど退職金の支給額が多くなる傾向があることが分かります。

会社都合退職（大学卒）

勤続年数	20年	25年	30年	35年	備考
企業規模
1,000人～	1192万円	2479万円	2592万円	2470万円	大学卒。
～999人	1092万円	1328万円	1824万円	1772万円	大学卒。
～299人	641万円	1108万円	1718万円	1575万円	大学卒。
30～99人	－万円	1030万円	－万円	－万円	大学卒。

会社都合退職（高校卒）

勤続年数	20年	25年	30年	35年	備考
企業規模
1,000人～	868万円	1118万円	1767万円	2435万円	高校卒。
～999人	822万円	1124万円	2673万円	1149万円	高校卒。
～299人	879万円	－万円	1126万円	1825万円	高校卒。
30～99人	－万円	－万円	1171万円	－万円	高校卒。

自己都合退職（大学卒）

勤続年数	20年	25年	30年	35年	備考
企業規模
1,000人～	1182万円	1558万円	2397万円	2725万円	大学卒。
～999人	810万円	1089万円	1325万円	1581万円	大学卒。
～299人	624万円	888万円	1132万円	982万円	大学卒。
30～99人	294万円	797万円	－万円	1076万円	大学卒。

自己都合退職（高校卒）

勤続年数	20年	25年	30年	35年	備考
企業規模
1,000人～	746万円	798万円	1566万円	2042万円	高校卒。
～999人	494万円	649万円	1011万円	1591万円	高校卒。
～299人	395万円	720万円	893万円	1332万円	高校卒。
30～99人	208万円	642万円	1112万円	854万円	高校卒。

　労働市場の流動化が進んでいることもあり、民間企業における勤務年数は今後減少する可能性が高いと思われます。勤務年数の減少は、退職金の減少に直結します。
　他方、企業にとっても退職金の負担は少なくありません。外資系やＩＴ企業を中心に、給与体系を年功序列から年棒制にシフトする傾向がありますが、退職金を減らす圧力も相当かかっているように思われます。

　民間企業の退職金をめぐる状況は厳しいものがあります。今後、公務員にも波及していくのかを注目しています。

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