プエルトリコ債務不履行の影響を受ける投資信託（金融機関の格付け動向：2015年8月）

「最速資産運用」更新状況：

銀行格付け比較ランキングを更新

　162件の銀行・信用金庫・信用組合の信用格付けについて確認しました。

保険会社比較ランキング(格付/売上/利益)を更新

　51件の生命保険会社と損害保険会社の信用格付け、及び、取扱い保険商品について確認しました。

証券会社格付け比較ランキングを更新

　28件の証券会社の信用格付けについて確認しました。

金融機関ランキング（顧客満足度分析）を更新

　上位42社の金融機関の格付けや定期預金金利について確認しました。

「最速資産運用」運営者より：

　ギリシアと同様に財政危機状態にあったプエルトリコが債務不履行に陥りました。
　報道によると、プエルトリコの政府系機関が、8月3日に返済期限を迎える借入金全額を返済できなかったことが原因です。ちなみに借入金5800万ドル（約71億9,200万円）のうち、返済したのが62万8000ドル（約7,700万円）とのことです。

プエルトリコの政府系機関、１日期限の支払い完全履行できず
プエルトリコが債務不履行　米自治領で初
プエルトリコ、一般財源債の減債基金への繰り入れを一時停止
　なお、プエルトリコは国ではなく、アメリカの自治領なので、アメリカにおける地方債（プエルトリコ債）として取り扱われるようです。ただし、アメリカの地方自治体ではないので、2013年に破産法が適用されたデトロイト（債務額180億ドル）と同様には処理できません。
　プエルトリコは総額で720億ドル（約8兆9,215億円）の債務を抱えているようなので、今後債務不履行が続出することが予想されます。今後どのように処理されるのか気になります。

　プエルトリコ債について少し調べてみました。
　どうやら日本からはプエルトリコ債を直接購入することはできないようです。また、プエルトリコ債を組み入れている投資信託も１つしか見つけることができませんでした。

　プエルトリコ債を組み入れている投資信託は、ゴールドマン・サックスの「GS 債券戦略ファンド」（愛称：ザ・ボンド）です。


　最新の月次レポート（2015年6月30日）を見ると、「運用チームのコメント」としてと明記されています。

GS 債券戦略ファンド 月次レポート（2015年6月30日現在）
　もう少し詳しい資料はないかと、投資信託説明書を確認したところ、P.80辺りに「地方債 プエルトリコ」の明細がありました。合計で約8,062万ドル（約10億円）です。

GS 債券戦略ファンド 投資信託説明書（2015.4.24）
　と言っても、ファンドに占める割合は1.64%に過ぎないので、影響は限定的だと思われます。ちなみに、ファンドの95％以上を「ゴールドマン・サックス・グローバル・ストラテジック・インカム・ボンド・ポートフォリオ」（ルクセンブルク籍のオープンエンド型ファンド）が占めます。

　ところで、このファンドは、購入手数料が最大3.24％と高いうえに、信託報酬が年1.647％と、超高コストです。リスクの高い債券が結構含まれているし、どのような人が買うのか、そちらの方が気になります。

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　銀行格付け比較ランキング等を更新しました。前月と比べて格付けの変動があったものについて一覧表示します。

銀行格付け比較ランキング

※信用格付けの変動はありませんでした。

保険会社比較ランキング(格付/売上/利益)

富国生命保険

格付け機関	2015-08-04	前月 (2015-07-02)
S&Pグローバル・レーティング	A	A-

富士火災海上保険

格付け機関	2015-08-04	前月 (2015-07-02)
S&Pグローバル・レーティング	A+	A

証券会社格付け比較ランキング

※信用格付けの変動はありませんでした。

　今月の信用格付けの変動は、ほとんどありませんでした。

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