年1,855億円を民間銀行は日銀から受取｜定期預金の金利動向（2017年3月）

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「最速資産運用」運営者より：

　日本銀行が「業態別の日銀当座預金残高（1月）」を2/16に公表しています。この資料をベースに、前年2/16から始まったマイナス金利政策の動向を確認します。
www.boj.or.jp/statistics/boj/other/cabs/

　まずは、いつものおさらいです。
　日銀当座預金残高は、以下のような3階層に分かれます（マイナス金利の実態とその影響：定期預金の金利動向（2016年2月）参照）。

1. 基礎残高（年0.1％のプラス金利を適用）
2. マクロ加算残高（ゼロ金利を適用）
3. 政策金利残高（年▲0.1％のマイナス金利を適用）

日銀当座預金残高（2017年1月）　単位：億円

項目	プラス金利	ゼロ金利	マイナス金利	計
都市銀行	810,880	404,210		1,215,090
地方銀行	151,680	111,050	370	263,100
第二地銀協加盟行	39,470	11,230	500	51,200
外国銀行	200,270	13,590	12,440	226,300
信託銀行	160,430	165,110	67,970	393,510
その他準備預金制度適用先	532,680	122,470	136,250	791,400
準備預金制度非適用先	188,720	49,120	2,440	240,280
合計	2,084,130	876,780	219,970	3,180,880

　プラス金利の対象となる基礎残高は208.41兆円、マイナス金利の対象となる政策金利残高は21.99兆円ということが分かります。

　次に上記残高について手数料を求めます。プラス金利は年0.1％、マイナス金利は年▲0.1％です。なお、期間は1/16から2/15なので31日間で計算しました。

日銀当座預金残高（2017年1月）にかかる手数料　単位：億円

項目	プラス金利	マイナス金利	計
都市銀行	68.87	0.00	68.87
地方銀行	12.88	▲0.03	12.85
第二地銀協加盟行	3.35	▲0.04	3.31
外国銀行	17.01	▲1.06	15.95
信託銀行	13.63	▲5.77	7.86
その他準備預金制度適用先	45.24	▲11.57	33.67
準備預金制度非適用先	16.03	▲0.21	15.82
合計	177.01	▲18.68	158.33

　日本銀行が民間銀行に177.01億円の手数料を支払う（プラス金利）反面、民間銀行が日本銀行に18.68億円の手数料を支払う（マイナス金利）ことになります。すなわち158.33億円（＝177.01億円－18.68億円）が、日本銀行から民間銀行に支払われたという訳です。

　上記手数料の月別推移は以下の通りとなります（単位：億円）。

項目	①プラス金利	②マイナス金利	計	比率(①÷②)
2016年2月	165.7	▲18.35	147.35	9.03
2016年3月	178.38	▲25.25	153.13	7.06
2016年4月	172.09	▲17.45	154.64	9.86
2016年5月	177.5	▲17.38	160.12	10.21
2016年6月	171.36	▲21.12	150.24	8.11
2016年7月	177.51	▲17.67	159.84	10.05
2016年8月	177.56	▲19.35	158.21	9.18
2016年9月	170.97	▲19.11	151.86	8.95
2016年10月	177.4	▲22.04	155.36	8.05
2016年11月	171.75	▲18.59	153.16	9.24
2016年12月	176.46	▲23.26	153.2	7.59
2017年1月	177.01	▲18.68	158.33	9.48
合計	2093.69	▲238.25	1,855.44	8.79

　前月の差引手数料は153.2億円だったので、民間銀行が日本銀行から受け取る手数料は前月比で5.13億円（＝153.2億円－158.33億円）増えたことになります。

　2017年1月をもってマイナス金利導入から1年が経過したわけですが、上記月別推移の通り、2016年2月から2017年1月までの1年間で民間銀行は日本銀行から1,855.44億円を受け取っています。少なからぬ金利を受け取っているのにもかかわらず、「マイナス金利」と喧伝することに違和感を覚えます。
　マイナス金利と言いながらも、日本銀行の当座預金に預ければ（基礎残高については）年0.1％の利息がつくという制度はいつまで続くのでしょうか。

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　定期預金(3ヶ月～1年)金利比較ランキング等の定期預金の高金利ランキングを更新しました。
　前回更新時と比べて金利変動があった定期預金について以下に一覧表示します。今後の金利動向を判断する際など、参考にしていただければ幸いです。

定期預金：金利動向（※2017-02-15との比較）

期間	金利アップ	金利ダウン
3ヶ月～1年	1件	7件
2～3年	1件	2件
5年	1件	2件

金利（3ヶ月～1年）

定期預金	2017-03-01	前月比 (2017-02-15)
オリックス銀行 eダイレクト定期預金 スーパー定期 1年 (※1,000,000円～)	0.12%	(▲0.08%)
荘内銀行 専用定期預金 1年 (※1,000,000円～10,000,000円)	0.11%	(＋0.05%)
スルガ銀行 スペシャルギフト付き定期預金 1年 (※100,000円～2,999,999円)	0.11%	(▲0.11%)
スルガ銀行 スペシャルギフト付き定期預金 1年 (※3,000,000円～)	0.11%	(▲0.12%)
スルガ銀行 スーパー定期預金 1年 (※100円～2,999,999円)	0.11%	(▲0.11%)
スルガ銀行 スーパー定期預金 1年 (※3,000,000円～)	0.11%	(▲0.12%)
ソニー銀行 円定期預金 6ヶ月 (※10,000円～)	0.05%	(▲0.13%)
ソニー銀行 円定期預金 1年 (※10,000円～)	0.05%	(▲0.13%)

金利（2～3年）

定期預金	2017-03-01	前月比 (2017-02-15)
荘内銀行 専用定期預金 3年 (※1,000,000円～10,000,000円)	0.11%	(＋0.05%)
スルガ銀行 スーパー定期預金 3年 (※100円～)	0.11%	(▲0.02%)
ソニー銀行 円定期預金 2年 (※10,000円～)	0.02%	(▲0.16%)

金利（5年）

定期預金	2017-03-01	前月比 (2017-02-15)
荘内銀行 専用定期預金 5年 (※1,000,000円～10,000,000円)	0.11%	(＋0.05%)
スルガ銀行 スーパー定期預金 5年 (※100円～2,999,999円)	0.11%	(▲0.02%)
スルガ銀行 スーパー定期預金 5年 (※3,000,000円～)	0.11%	(▲0.03%)

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