福岡銀行の格付動向｜金融機関の格付け動向：2017年7月

公開日:2017/07/04

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「最速資産運用」更新状況：

保険会社比較ランキング(格付/売上/利益)を更新

　55件の生命保険会社と損害保険会社の信用格付け、及び、取扱い保険商品について確認しました。

「最速資産運用」運営者より：

　2017年6月6日、ムーディーズ・ジャパンが福岡銀行の信用格付けを「A3」に変更しました。従来までは「Baa1」だったので1段階格上げされたことになります。

[MJKK]福岡銀行の格付を Baa1 から A3 に格上げ、見通しは安定的
www.moodys.com/researchdocumentc...

　福岡銀行はふくおかフィナンシャルグループ（以下「FFG」）における、主要子会社であり、FFGは福岡銀行と熊本銀行、親和銀行の3行が属する金融集団です。福岡銀行は、2017年3月末においてFFGの連結総資産18.1兆円のうち14兆円を占めるので、他の2行に比べると企業規模は段違いと言えます。

　FFGは熊本銀行と親和銀行を2007年に買収した際に多額ののれんを計上しましたが、その未償却残高948億円を2017年3月期に全額償却しました。その影響でFFGの自己資本比率が改善したことが、今回の福岡銀行の格上げ理由となっています。

　ところで、気になるのは他の格付機関の格付動向です。
　格付投資情報センター(R&I)は、2016年2月26日に福岡銀行等の格付けを「格下げ方向」として公表しています。

【レーティング・モニター(格下げ方向)】ふくおかフィナンシャルグループ各社｜格付投資情報センター(R&I)
www.r-i.co.jp/jpn/body/cfp/news_...

　格付理由は、FFGが十八銀行を子会社にするという基本合意を発表したことです。十八銀行の信用力はFFGよりやや低いと判断しているので、今後の経営統合状況などを精査した上で新たな格付を公表するとのことです。

　なお、当初は2017年4月に経営統合される予定でしたが、その後2017年10月に変更されました。その発表を受け、格付投資情報センター(R&I)は、2017年1月23日に以下のリリースを公表しています。

【レーティング・モニター継続(格下げ方向)】ふくおかフィナンシャルグループ各社
www.r-i.co.jp/jpn/body/cfp/news_...

　その後、格付投資情報センター(R&I)における福岡銀行の信用格付けは「格下げ方向」のまま変化はありません。今回のムーディーズ・ジャパンの格上げを受け、格付投資情報センター(R&I)はどのような判断を下すのか気になります。

　今後FFGと統合予定の十八銀行については、今回のムーディーズ・ジャパンの格付理由において一切言及されていません。格付投資情報センター(R&I)とのスタンスの違いが際立ちます。格付機関によって視点が異なるのは興味深いですね。

　銀行格付け比較ランキング等を更新しました。前月と比べて格付けの変動があったものについて一覧表示します。