おすすめ投資信託の賢い選び方

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 日銀のマイナス金利政策の影響により、ローリスクで魅力的な投資先は激減しました。他方、iDeco(個人型確定拠出年金)やNISA等といった投資に関する税制優遇措置が増えています。
 その結果、投資信託への興味関心は高まり、購入へのハードルが以前に比べると低くなっています。

 では、どのような投資信託を購入をすればいいのでしょうか?

1. コスト(手数料や維持費等)が安い投資信託を選ぶ

 投資信託には以下のようなコストがかかります。
  1. 購入手数料
  2. 信託報酬(維持費)
  3. 信託財産留保額(換金手数料)
  4. 所得税等(譲渡所得)
 購入時には上記1.の購入手数料が、保有時には上記2.の信託報酬が、売却時には上記3.の信託財産留保額が、売却益には上記4.の所得税等が、それぞれ必要となります。
 投資の鉄則はコストの最小化です。よって、上記1.~4.の総コストが低くなるような投資信託を選ぶのが無難です。
 

1. 購入手数料

 購入手数料については無料の投資信託(ノーロード投信)を選ぶのがお勧めです。購入時に手数料を1~2%とられると、損益はマイナスからスタートします。例えば国内債券型の投資信託の場合、期待収益率は1%前後と極めて低い状況にあるので、購入手数料のマイナスを取り返すのも大変です。その点、ノーロード投信であれば、損益はプラスマイナスゼロからスタートするので、投資効率は格段にアップします。
 また、購入手数料が必要な投資信託であっても、証券会社によってはキャンペーン(期間限定やNISA口座での取引等)により無料となる場合があるので、工夫次第でコストを削減することが可能です。
 

2. 信託報酬(維持費)

 信託報酬を最小化するには、インデックス型の投資信託インデックス投信)を選ぶのがお勧めです。インデックス投信とは、日経平均株価やダウ平均株価などの各種指数に連動した投資成績を目指す投資信託です。ファンドマネージャーが投資先を個別に選ぶアクティブ型の投資信託と異なり、プログラムが投資先を機械的に選ぶので維持コストが格段に安くなります。

 ところで、投資信託における投資先の購入方法には、大きく分けると3種類あります。
  1. 個別購入法
  2. 先物購入法
  3. ファンド・オブ・ファンズ
 個別購入法とは、各指数に含まれる個別商品(個別株式や個別債券等)を保有割合に応じて購入する方法です。例えば、日経平均株価に連動する投資信託であれば、日経平均株価に採用された225銘柄の個別株式を構成比率に応じて購入します。最もオーソドックスな形であり、指数への連動率は高くなります。
 先物購入法とは、各指数に関係する先物商品を購入する方法です。個別商品の流通量が乏しかったり、個別商品を購入しにくい場合などに利用されます。先物なので、信託報酬等の投資コストはやや高くなり、かつ、指数への連動率もやや悪くなります。
 ファンド・オブ・ファンズとは、各指数を構成するETF投資信託を購入する方法です。個別購入法や先物購入法に比べると、購入する手間が圧倒的に省略されます。ただし、ETF投資信託なので、信託報酬等の投資コストはそれなりに高くなり、かつ、指数への連動率もそれなりに悪くなります。

 なお、これら信託報酬や購入方法については、投資信託の月次報告書や交付目論見書などに記載されています。
 

3. 信託財産留保額(換金手数料)

 信託財産留保額(換金手数料)は、無料の投資信託を選ぶのがお勧めです。ノーロードのインデックス投資信託でも、信託財産留保額が必要なケースもあるので注意が必要です。
 

4. 所得税等(譲渡所得)

 投資信託を売却した際に売却益が生じる場合、所得税と住民税(譲渡所得)を支払う必要があります。税率は売却益の20%(所得税15%、住民税5%)です(所得税の場合、復興特別所得税が別途必要)。
 そのため、投資信託の売買回数を減らすことが、所得税等のコストを最小化することに繋がります。

 例外は、iDecoNISA等の税制優遇措置です。iDeco等においては、売却益が生じても所得税等を支払う必要がありません。ただし、iDeco等の税制優遇措置には様々な制約があるので、その仕組みを理解した上で利用することを強くお勧めします。 

2. 信託期間が無期限の投資信託を選ぶ

 投資信託には信託期間(運用期間)が定められています。信託期間が終われば、投資信託の運用は終了され償還されてしまうので、可能であれば信託期間が無期限の投資信託を選ぶことをお勧めします。
 ただし、信託期間が終了しても延長されるケースも多々ありますし、逆に信託期間内であっても繰上償還されるケースもあるので、そこまで神経質になる必要はありません。

 信託期間の延長や繰上償還に大きな影響を与えるのは、後述する純資産総額の規模です。
 

3. 純資産総額が多い投資信託を選ぶ

 投資信託の純資産総額が多いと、以下のような様々なメリットがあります。
  1. 信託期間中に繰上償還されるリスクが少ない
  2. 資金の流出入が激しくても基準価額への影響が少ない
  3. 信託報酬が減る可能性がある
 純資産総額が多いと、投資信託の運用側は安定的に信託報酬を稼ぐことができます。それゆえ投資信託の信託期間(運用期間)は長期に渡る可能性が高くなります。
 また、投資信託の純資産総額が多いと、資金の流出入が激しくても基準価額への影響が少なくなります。特にインデックスファンドであればベンチマーク(指数)への連動性が重視されるので、純資産総額が多い方が好ましいと言えます。
 更に純資産総額が多いと、段階的に信託報酬が安くなる投資信託も存在します。例えばeMAXIS Slim 国内株式インデックスであれば、純資産総額に応じて信託報酬は以下のように変動します。
  • 500億円未満の部分…税抜0.18%
  • 500億円以上1,000億円未満の部分…税抜0.175%
  • 1,00億円以上の部分…税抜0.17%

 逆に言うと、純資産総額が減少傾向にある投資信託には注意が必要です。投資信託を運用するには一定の固定費が必要ですが、純資産総額が少ないと信託報酬も少なくなり、固定費をまかなうことさえ難しくなる可能性があります。

 また、ファミリーファンド方式やファンド・オブ・ファンズの投資信託の場合にも注意が必要です。投資信託の純資産総額だけでなく、ファミリーファンド方式の場合はマザーファンドの、ファンド・オブ・ファンズの場合は投資先ファンドの純資産総額についても確認することをお勧めします。
 

4. 分配金ゼロの投資信託を選ぶ

 「1. 手数料や維持費等が安い投資信託を選ぶ」の「4. 所得税等(譲渡所得)」で言及した通り、投資信託の売却益には税金がかかります。同様に、投資信託の分配金にも税金がかかります。
 それゆえ、分配金として還元するよりも再投資した方が、投資信託の投資効率はアップします。

 また、利益が出ていないにもかかわらず、定期的に分配金が支払われる投資信託も存在します。この場合、元本を取り崩して分配しているので、投資信託への流入が流出を上回らない限り、純資産総額は減る一方です。

 よって、投資効率を上げるには分配金ゼロの投資信託を選ぶ方が有利です。
 例外的に、年金生活者などで月々の生活費の足しにしたい場合には、毎月分配型の投資信託も選択肢に入ってくるかと思われます。ただし、投資信託を定期的に売却するサービス(SBI証券「投資信託定期売却サービス」など)と投信積立を組み合わせて活用する方が、毎月分配型の投資信託よりも有利になると思われます。

投資信託定期売却サービス|SBI証券
www.sbisec.co.jp/ETGate/WPLETmgR...
 

5. リスクとリターンを把握して投資信託を選ぶ

 投資信託を選ぶ際、最も重要なのはリスクとリターンを把握することです。一般的に、リターン(期待収益率)が高いと、リスク(標準偏差。変動幅)も高くなります。

 リスクには、価格変動リスクや信用リスク、為替リスクなど、様々なものがあります。投資信託の投資先によってリスクは大きく異なります。

 投資信託の購入時には、投資先のリスクとリターンを確認することを強くお勧めします。

おすすめの資産運用情報

 

6. おすすめ投資信託の賢い選び方

 原則的に、下記条件を全て満たす投資信託をお勧めします。
  1. インデックスファンド
  2. ノーロード(購入手数料が無料)
  3. 信託報酬(維持費)が安い投資信託
  4. 信託財産留保額(換金手数料)が無料
  5. 信託期間が無期限の投資信託
  6. 純資産総額が多い投資信託
  7. 分配金ゼロの投資信託
 インデックスファンド比較ランキングにおいて、国内株式や先進国株式などのセクター別に、信託報酬が安い順にランキングしているので、ご利用いただければ幸いです。
ノーロードのインデックスファンド比較



 サイト利用者の方より、ふるさと納税の控除限度額計算ソフトに関して以下のようなお問合せをいただきました。
分離課税について対応していただき深く感謝いたします。ちなみに今のふるさと納税制度では例えば総合課税所得100万円(所得税率が5%の範囲)、分離課税所得1億円だとするとふるさと納税をするとトータルで税額が減る可能性があるわけですね。不思議な話ですが制度上間違いないですよね?(2017-07-27)
 法令等を確認した上で相応の注意を払いふるさと納税の控除限度額計算ソフトを作成していますが、正確性や完全性について いかなる保証をするものでもありません。詳しくは利用規約「3. 免責事項」をご確認ください。

 随時ご意見ご要望を承っております。各ページの最下部にフォームを用意していますので、お気軽にご利用いただければ幸いです。

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