NISA(少額投資非課税制度)とは

NISAの特徴・メリットやデメリット、ローリスク運用法、ジュニアNISAつみたてNISAとの比較について。
【カテゴリ】金融株式  【ステップ】3. 殖やす
【最終更新】(※情報登録:2015/07/29)
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NISAのメリット(特徴)

 NISA(少額投資非課税制度)は2014(平成26)年1月から始まった制度で、以下のようなメリット(特徴)があります。
  1. 任意の金融機関にNISA口座を1つだけ開設することが可能。制約はあるが金融機関の変更も可能。
  2. 居住者等で20歳以上であれば誰でもNISA口座を開設することが可能。
  3. NISA口座で購入した上場株式や株式投信の売買益や配当金が非課税。
  4. NISA口座では年120万円(*2015年までは年100万円)まで購入可能。
  5. 非課税期間は5年間(*ロールオーバーを使えば延長可能)。
  6. 口座開設期間は2014年~2023年(*非課税期間は最大で2027年まで活用可能)。

NISA口座は一人につき一つ

 NISA口座は証券会社だけでなく、銀行保険会社などでも口座開設が可能です。ただし、非課税対象の投資商品は、上場株式・REIT・ETF・株式投資信託に限定されるので、そのような商品を幅広く揃える証券会社を選ぶのが無難だと思われます。
 また、NISA口座に毎月自動積立したいのであれば、システム的に対応している金融機関を選択する必要があります。特定口座や一般口座では自動化されていても、NISA口座には対応していない、というケースも想定されるので注意が必要です。
 幸いなことに、2015年1月1日からは金融機関を1年単位で変更することが可能になったので、自分の投資スタイルに合わないと思えば乗り換えることができます。

誰でもNISA口座を開設できる

 居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者で、20歳以上であればNISA口座を開設することができます。NISA口座を開設できないのは、以下の場合に限られます。
  1. 20歳未満の居住者等(*「ジュニアNISA」口座は開設可能)
  2. 海外勤務等で居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者に該当しない者
 今までの非課税制度は、特定層を対象とするものばかりでした。高齢者や障害者等を対象とするマル優(少額貯蓄非課税制度)やマル特(少額公債非課税制度)、勤労者を対象とするマル財(勤労者財産形成貯蓄制度の非課税限度額)などです。特定層を対象としない非課税制度は、確定拠出年金iDeCo)ぐらいでしょうか。
 その点、NISA(少額投資非課税制度)は、20歳以上の居住者等という非常に緩やかな制限があるだけで、「ジュニアNISA」を含めれば、ほとんどの国民が利用できるオープンな非課税制度と言えます。

配当金や売買益が非課税

 非課税期間の配当金や売買益は、非課税です。
 配当金や収益の分配について非課税の適用を受ける場合、配当金等の受取方法として「株式数比例配分方式」を事前に選択しておく必要があります。配当金等を直接受け取ると非課税対象外になるので、NISA口座開設時に「株式数比例配分方式」の手続きをすることをお勧めします。
 ただし、東証やJASDAQ等の国内株式市場に上場する外国株式や外国ETFの配当金などについては、「株式数比例配分方式」の適用対象外なので非課税にならないことに注意が必要です。

金融機関破綻した場合

 あまり考えたくないことですが、金融機関破綻するリスクがあります。万一破綻した場合でも、公的な保護制度が用意されているので、保護される範囲等について取引前に確認しておくことをお勧めします。
金融機関等の破綻で保護される範囲
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銀行・保険会社(生保、損保)・証券会社・先物取引業者が破綻した場合、公的に保護される範囲や信託銀行による分別管理について解説します。 (2015/11/10更新)

年120万円の非課税購入枠

 NISAの正式名称「少額投資非課税制度」が示す通り、非課税枠には限度があり、年120万円までとなります(2015年までは年100万円)。非課税枠の未使用分を翌年に繰り越せませんし、売却した非課税枠の再利用もできません。
 後述するように非課税期間は5年間なので、合計600万円(=年120万円×5年)まで非課税枠を利用することが可能となります。
 これを多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれですが、毎月10万円ずつ積み立てると年120万円になりますし、個人的には結構大きな金額だと認識しています。
 なお、特定口座や一般口座において運用中の上場株式や株式投信等を、NISA口座に移すことはできません。あくまでも新規資金で購入した場合に限られます。

非課税期間は5年間(延長可能)

 NISAの最大のデメリットだと感じるのが、5年間という非課税期間です。非課税期間の終了後も非課税枠を使って継続保有(ロールオーバー)すれば延長可能ですが、それも最大で2027年までです。
 短期保有者にとってはあまり関係ないかもしれませんが、長期保有を目的にNISAを利用するのであれば、これは頭の痛い問題です。非課税期間が終了した時点で、投資商品を処分するか、強制的に課税口座(特定口座か一般口座)に移管するかを選択する必要が生じます。利益が出ていようが損失が出ていようが関係ありません。投資商品の処分時期をコントロールできないというのは、個人的には非常に大きなマイナスです。
 将来的には非課税期間が5年間から延長される可能性があります。仮に無期限の恒久的な制度となれば、NISAは非常に魅力的になります。NISAの元となったイギリスのISAは、非課税期間が無期限です。楽観的な観測として、イギリスのISAと同様、非課税期間が無期限になるのではないかと考えています。

利用期間は2014年~2027年

 NISAは時限的な制度です。NISA口座を開設できるのが2014年から2023年まで、2023年に投資した分の非課税期間は5年後の2027年までとなります。
 2014年から2027年まで17年間も利用できるのに、なぜ非課税枠の合計が最大600万円(=年120万円×5年)なのでしょうか。その理由は、政府広報オンラインの下記「制度概要イメージ」を見ていだだくことで、ある程度イメージがつかめるかと思います。

NISA(少額投資非課税制度)
新しい投資優遇制度「NISA(ニーサ)」がスタート!|政府広報オンライン

 上記イメージの通り、2014(平成26)年から2023(平成35)年まで10年に渡って年間非課税枠120万円を利用できるのですが、各年分の非課税期間が5年と区切られているため、最大600万円に限定されます。正直なところ分かりづらいですし、非課税期間の無期限化を切に望みます。

NISA口座の廃止と再開設

 2014(平成26)年12月までは、NISA口座の廃止した後、最長4年間、NISA口座の再開設ができませんでしたが、2015(平成27)年1月以降、NISA口座の再開設が可能となりました。NISA口座の再開設については、前年9月30日までに口座開設届出書を提出する必要があります。

 廃止したNISA口座に受け入れていた上場株式等は、特定口座や一般口座に移管されます。
 その際、譲渡益については非課税が適用される反面、譲渡損失についてはなかったものとみなされます。この点が、課税におけるジュニアNISAとの最大の違いだと思われます。

NISAのデメリット

 NISAの主なデメリットは以下の通りです。
  1. 非課税期間が5年間と限定的。
  2. 口座開設期間が2023年までと限定的。
  3. 非課税期間が終了した時点で強制決済される。
  4. 他の所得と損益通算ができないし、損失の繰越控除もできない。
  5. 海外株式の配当については外国税額控除が適用されない。
  6. 金融機関にマイナンバーの通知が必要。

 1.と2.のため、NISAは長期保有に向いていないと言わざるをえません。安定株主確保や投資家の裾野を広げるなど様々なメリットが考えられますし、長期保有者を優遇する政策を取ればいいと思うのですが…

 3.については前述したとおりで、投資商品の処分時期をコントロールできないというのは、長期保有者にとっては致命的だと思います。例えて言うならば、償還期限が決まっている投資信託に投資するようなものです。

 3.と4.については、利益が出ている場合には問題になりません。問題になるのは損失が出ていたときです。特に3.のNISAの非課税期間終了時に損失だと、目も当てられない状況に陥ります。
 例えば、100万円で購入した投資信託が、非課税期間終了時に40万円に値下がりしたケースを考えます。損切りしたくなければ、100万円で購入した投資信託は、取得価額40万円で特定口座か一般の証券口座に移管されることになります。仮に、その後60万円まで戻したときに売却すると、利益20万円(=60万円-40万円)に対して課税されます。現実は40万円(=100万円-60万円)の損失であるにもかかわらず、更に利益とみなされる20万円に対する税金分を支払う必要があります。制度上仕方のないことですが、ちょっと理不尽に感じます。

 5.について。海外株式の配当の場合、外国での源泉徴収分については、国内課税分との二重課税を排除するため、通常は外国税額控除を適用することが可能です。ところが、NISAでは国内分が非課税のため、外国税額控除の適用がありません。そのため、NISAで海外株式を購入する場合、現地において源泉徴収されない国(イギリスや香港、オーストラリア、シンガポール等)の銘柄を選択する方が有利になります。
 なお、外国株式の売買利益については、国内でしか課税されないため上記問題は生じません。

 6.については、手間がかかりますが、法令で義務付けられている以上、従わなければなりません。なお、NISA口座に限らず、証券口座を開設する際にマイナンバーが必要となります。2015年12月末までに口座開設した場合、マイナンバーの通知が2018年12月末まで猶予されます。

 利益が出るのであればNISAは素晴らしい制度ですが、逆に損失が出ると、非課税期間が限定されている分、物凄く不利になります。
 よって個人的には、非課税期間が無制限である確定拠出年金iDeCo)の方が優れていると感じます。運用益が非課税ということに加え、拠出掛金が確定申告時に所得控除されるなどのメリットがあります。ただし、iDeCoを利用する場合、年間拠出限度額が少ない上に、60歳まで払い戻せないということに注意が必要です。

国内債券インデックス投信を活用したローリスク運用法

 預貯金や債券、公社債投資信託等といったリスクの低い資産は、NISAの対象外です。
 ただし、日本の公社債を対象とする投資信託の中には、課税上は「公社債投資信託」ではなく「株式投資信託」として取り扱われる商品があります。月次報告書等を確認したところ、ノーロードの国内債券インデックス・ファンドの大半は、株式投資信託として取り扱われるためNISAの対象となります。
 ローリスク・ローコストでNISAを利用したいのであれば、ノーロードの国内債券インデックス・ファンドは有力な選択肢となります(ローリスクでNISA(投資初心者向け)を参照)。

 仮に、購入した国内債券インデックス投信の基準価額が低下した場合でも、リスクが低いので損失は限定的だと思われます。

ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)等との比較

 最後にNISAとジュニアNISAつみたてNISAを比較してみます。
項目NISAジュニアNISAつみたてNISA
■概要
対象20歳以上0~19歳20歳以上
運用管理本人親権者等が代理本人
■口座
開設任意の金融機関に1口座
開設期間2014年~2023年2016年~2023年2018年~2037年
変更×
廃止 (*課税扱いに変更)
再開設
■収益の非課税
対象上場株式や投資信託の売買益や配当金一定の要件を満たす投資信託の売買益や分配金
限度額年120万円年80万円年40万円
限度額
繰越
×
(*使いきれなかった限度額の翌年繰越は不可)
期間5年間
(*ロールオーバーを使えば延長可能)
20年間
最長期間2027年まで20歳まで2056年まで
終了時強制決済強制決済 (*対策あり)強制決済
■損失が出た場合
損益通算×× (*対策あり)×
繰越控除×× (*対策あり)×
■その他
売買常時可能
払い出し常時可能18歳以降 (*対策あり)常時可能
届出金融機関にマイナンバーの通知が必要

 制度の内容については共通事項が多いですが、非課税限度額や払い出しなど異なる点もいくつかあります。
 個人的には、非課税期間と非課税口座を廃止した際の税務上の取扱いの差の2つがポイントだと感じています。前者については、NISAが5年と短いのに対して、つみたてNISAが20年と長いというメリットがあります。後者については、NISAでは非課税のままですが、ジュニアNISAでは非課税から課税に変更されます。
ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)とは
 最速資産運用 ma-bank.net
ジュニアNISAの特徴・メリットやデメリット、非課税口座の廃止と再開設、贈与などの活用方法、NISAとの比較について。 (2016/06/20更新)
つみたてNISAとは
 最速資産運用 ma-bank.net
つみたてNISAの特徴・メリットやデメリット、NISAとの比較について。 (2017/10/27更新)

参考

NISA(少額投資非課税制度)の手続きに関するQ&A ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)に関するQ&A 職場積立NISAについて

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更新履歴

NISA(少額投資非課税制度)とは
NISA(少額投資非課税制度)とは (*2015年版)
NISA(少額投資非課税制度)とは (*2016年版)

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